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2010-12-24

生体系 (body system)

人の体は、実際問題、人の細胞だけから成り立ってるわけではない。
腸内細菌とか、皮膚表面の常在細菌とか、そういったものが存在しなければ、正常な体の機能が果たせない場合もある。

そうであるならば、こう言った、身体を構成する他の生物も合わせて、1つの系として扱うことが必要になるのではないだろうか。

「生態系 (ecosystem)」という言葉があるのならば、「生体系 (body system)」という言葉があってもいいような気がする。

体としての機能はこう言った生体系の単位で果たされ、それが自然選択されるのだから、進化も、生体系の単位で起きるのではないだろうか。ある種への自然淘汰は、必ずしもその種の遺伝子だけに作用するのではなく、その生体系を構成する全ての生物種の遺伝情報に及ぶのだろう。

そういう全体的なゲノミクスが、これから必要になってくるだろうなあ。

2010-07-24

進路相談室

最近、真面目に留学先を考えている。

来年一年は、一応人件費がついたので、今いるところにとどまってはいられるのだが、そうは言っても、一年間、のうのうとと研究しているわけにもいかず、その間に次の行き先を決めておかなくてはいけない。

先生と相談した感じでは、ひとつはドイツ。

Max Plank 研究所、という、日本で言うところの理研に相当するような研究所。起源を遡れば、ドイツ帝国の皇帝の諮問機関にまで遡るという由緒ある組織。

なんか凄そうなんだけど、日本人も結構行っているし、ポスドクが多くて年齢層が高いので、本当に勉強になりそう。

ちなみに、研究所の名前になっているMax Plankという人は物理学者で、量子力学の入口を作った人。この研究所の物理学部門にはアメリカ亡命前のアインシュタインがいたので、この物理部門は「アインシュタイン研究所」とも呼ばれているとか。

アインシュタインの銅像とか、きっとあるんだろうなあ。


もう一つがエモリー大学

ここには、B細胞のクラススイッチを発見した、高齢の、しかし、まだ現役バリバリの先生がいる。こちらも、少なくとも3人程度のポスドクはいて、バリバリ仕事をしている。規模としてはドイツの研究所の比ではないが、先生の名前としてはこっちの方がはるかに大きい。

ただ、高齢というのはやっぱりちょっとネックで、正直なところ、何時、引退をされるかわからないし、ポスドクの受け入れの間口としても、大学は研究所よりは、やはり小さい。

そもそも受け付けてもらえるかさえ、疑問だ。

どっちもウナギをやらせてはもらえそうで、その点はいいのだが、果たして、どうしたものか。


今のところ4:6で、ちょっとドイツリードかな。

タコのパウルくんにもあってみたいし……。



でもまずは、エイゴ、勉強しないといけませんけどね。

2009-11-13

しゃべるチンパンジー、ヒト。

【今日やったこと】
プライマー設計

やり直し。計6遺伝子。

まあ、やってみなければ、解らないことだしね。

◇◇◇


たまには研究者(依然としてタマゴ?)らしく、
気になった論文から。


細胞:言語の進化 (nature highlight)
転写因子FOXP2は、ヒトの発語に関係することがこれまでにわかっている唯一の遺伝子だが、対応するチンパンジーの遺伝子とほとんど違いがない。新たな実験で、FOXP2の下流の転写標的の活性化にはヒトとチンパンジーで違いがみられ、この差は両者のFOXP2にあるアミノ酸2個の違いから生じていることが明らかになった。各FOXP2が影響を及ぼす遺伝子ネットワークの相互作用の違いが、チンパンジーとヒトの脳にみられる対照的な遺伝子発現パターンに反映されている。これらのデータは、ヒト系統で起こったFOXP2の進化上の変化がヒトの脳の発生や中枢神経系の病気に直接影響し、また、ヒトの言語回路の発生に極めて重要な役割を果たしている可能性があるという説を裏付けている。


つまり、たった2残基のアミノ酸の置換だけで、ヒトとチンパンジーの間の言語能力の差が出来てしまったかも知れない、と言うことらしい。

ヒトとチンパンジーのゲノムを比べても、遺伝子の99%は共通と言うし、こういう小さくても、ファンクショナルな差が、幾つも積み重なって、目で見て明らかな違いが産まれているのかも知れない。

まあ、ヒトとチンパンジーが明らかに違うなんて思っているのは、人間だけかも知れないけどね。