2009-01-12

キャラクターの分析

「妄想」の方に、今のっけている文章がオタクの登場人物が出てくることもあって、今のアニメに多い、「キャラクター」のパターンにちょっと興味が向いている。
(アニメをたくさん見る方ではないので、知識が相当狭い中での判断であることは断っておく。考えがまとまり切れていないので、文章が散らかっててごめんなさい)

良くあるのは、女の子が、武器、ないし兵器を備えて、悪と戦う。と言うパターン。

男性が見ることを想定したアニメ、ないし、男性作家が作ったアニメでこの方が多い様に思う。主人公が女子高生位で、武器がライフルや、小銃のような銃である場合が多い。

その際、敵は、たいてい男性。


一方で、女性作家が戦う女の子を描いた場合、女の子の年代が高校生以下なのは共通しているが、なぜか武器は使わず、格闘する(あるいは魔法的なものを用いる)パターンが多いように思う。

その際、敵は、女性の場合が多い。


前者と後者とでは、実は性質に大きな差があるように思う。

銃は心理学的には男性の象徴とされている。
銃を持つ少女、というのはそのまま、『ペニスを持つ少女』の一形態と見ることは容易だ。

そうした少女が、男性の敵と戦う、というのは、書いているのが男性であることを考えて、マゾヒスティックな欲求がその背景にあるのではと一見して考えることが出来る。つまり、登場する「敵」は、書いている作者、ないし見ている男性本人の投影なのではないか。

しかし、これは、ガーナーのヴィヴィアンガールズにも見られることだが、同時に、そうした女性戦士は、敵に執拗に手ひどくやられる(大けがをする)というパターンが多いのだ。そうなると、これは男性性のサディスティックな兆候と見ることが出来る。

また、同時にそのモチーフに覆い被さるようにして、次のようなモチーフも存在すると解釈できる。

一般に強い女主人公の脇には頼りない男の子が付いていて、女主人公が、強大な敵を追い詰めていくに従って、始めは弱かった男の子が、人格的にしっかりした人物に変わってくる。

一種の、“父殺し(エディプス・コンプレックス)”なのだろうか?

総じて考えると、男性優位ー女性優位ー男性優位ー女性勝利という流れで先頭は進み、最後に彼女と、少し逞しくなった男の子のエピソードで終わる。

これだけ見ると、男性的な積極性を持つ女性主導の恋愛物語のようだ。
力強い女性の力を借りて、父性(乗り越えるべき壁)を打ち倒し、男の子は人間的に一人前の男になる。と言う流れか。

男の子は、もう女の子の力を借りなければ、一人で大人になることは出来なくなったのか。
あるいは自らの力だけでそうなることを、すでに放棄してしまったのか。



一方、女性作家、ないし女の子を想定したもので銃が出てこないのは、もちろん教育的配慮もあるとは思われるが、見ている本人の投影は主人公に向いていて、戦っている敵は、主人公よりずっと大人びていることが多いことから考えて、母親のモチーフを持っていると見ることは出来ないか。
こういう視点で見ると、「母殺し」のパターンに似ている。
しかも、これには男性性が全く絡まないので、銃は登場しないのではないか。

本来の父性と男の子との戦いにも銃は登場しにくい。
かつてのアニメに、格闘型が多かったこともその例として上げられるだろう。

銃が登場するのはあくまで、近年の話だ。
しかも、女主人公が戦う、先のようなパターンで。

もしかするとあの銃は、「頼りない男の子」から付与された、彼の男性性なのかも知れない。ただ彼は自ら戦おうとせず、少女を自らの代理として、戦わせているに過ぎないのかも知れない。

ひょっとしてこの場合の少女は、母性の象徴なのか?
結局は、母親頼みか?

そうでないことを祈る。


また、最近なのか知らないが、「ハンマーを持つ女の子」
と言うモチーフを見かけるようになった。小さな少女が、自分の体より大きいハンマーを力強く振り回す。

これが何を意味するのか、まだ解らない。

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