2007-09-29

カミモホトケモ

【今日やったこと】

タンパク合成のため、大腸菌を多めに培養。

100mL LBに無数の大腸菌。

しかも、振りが激しすぎたらしく、

多少こぼれたような跡が。

シェーカーの中に乾いたLBらしきものがこびりついている…。

これに無数の大腸菌がうごめいているかと思うと…。


場所が変われば、こういう細かいところに、不都合は起こる。

掃除しとかなきゃ…。

◇◇◇

昔から、神話のようなものは好きで (神も仏もほとんど信じていないくせに)
今でも興味はある。

神話は、おそらく有史以前から続く、『昔話』のようなもので、文化も文明も無いような時代の出来事が、長い伝承の中で、いろいろ脚色されながら、今に至っているもののようだ。

だから、人間の『業』というか、本性のようなものが、いたるところに垣間見える。

“神話”といっても、こう言う話の中の神様は、ある意味非常に人間くさく、『神様のような人』という表現からは、むしろ程遠い印象を受ける。

これに関して、たとえば、いしいしんじという作家は『プラネタリウムのふたご』の中で、星座にまつわる神話を聞いた、子供達の感想として

「神様はしょっちゅう“思いを遂げて”いる」

といったようなことを述べている。

今は、ウィキペディア、という、似非知識の殿堂があり、暇つぶしに、この神話のページをめくって行くと、数時間で、神話通になった気分を味わえる。

見ると、特にギリシャ神話や北欧神話では、神様はしょっちゅう浮気したり、ありえない恋 (相手に見境が無い) をして,子供ばかり作っている。

しかも、その後、奥さんの怒りを買ったりするケースも多い。

日本の神話だって、直接、子供を作ったような書き方こそ無いが、それを匂わせるモチーフがいたるところに見られる。

例えば、日本列島も日本人も、創造の神イザナギとイザナミの『子供』、ということになっているようだ (ちょっと表現がわかりにくく、つかみきれてない部分もあるが、『子供』ではあるようだ。だって...。)。

彼らの“懸命な努力”によって、日本は生まれたのだ。


また、以前紹介した、『昔話と日本人の心』という本によれば、こう言う神話の話の展開というのは、ギリシャにしろ、日本にしろ、非常に共通点が多いそうで、それが、『人間の深層心理はみんな共通』という考え方の一つの根拠になっているようだ。


ともかく、こう言う神話をひとたび紐解けば、人間の持つ、爆発的な想像力というものを感じずにいられない。あまりに自由奔放で、取りとめも無く、筋道すら通っていないこともあるが、その分、人間の本質を嫌というほど露呈する物語だと思う。

まあ、そんな偉そうなこと言っても、ウィキペディア見ながらぼんやりしてただけの事なんだけどね。

たまにはそんな日もいいでしょう。人間なんだから。


)補足

北欧神話の最高神はオーディンという神様ですが、これはドイツ語だとヴォーダン (Wodan)になり、英語の水曜日 Wednesdayの語源だそうです。意味的には“オーディンの日”ということになるとか。

意外なところに神話が生きていたりするもんっすね。

ちなみにこれも似非知識の泉から濾し取った物なので、その程度に聞いてください。

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