2008-08-26

おとな

子供の頃にはあって、

大人になると失われてしまう感覚が、

実は結構あるような気がしている。


大人になると言うことは、それ自体、進歩のようだけれど、

実は随分多くのものを、僕らは捨ててきたのではないか。


みんな、いろんな夢をあきらめて、大人になった。

いろいろ、あきらめてきた。


消防士にもなりたいし、仮面ライダーにもなりたかった。

同時並列的な、そう言う夢を、大方あきらめる事を覚えて、僕らは初めて大人になった。

僕の体が、この一体だけと言うことに気がついて、そして、一日が、24時間だと言うことに気がついて、僕らにも等しく、死が訪れると言うことに気がついて、抱えきれない夢を、何時までも抱えているわけにはいかなくなった。

どれか一つでも、かなえないと。

そう思って、他の大多数を切り捨てた。

大人が、効率という言葉をよく口にするのは、
そういう焦りも、あるからなのかも知れない。