2008-03-05

きのうのあした

【今日やったこと】
ウェスタン。

西へ、東へ。

◇◇◇


長編を勧められたのはうれしいけど...。
やっぱりなかなか書けねえなあ。

短いのをこつこつためれば、
原稿用紙100枚くらい、いくよね。


僕らは、大人を滅ぼすことにした。

小銃で武装し、ロケット砲と迷彩服とサバイバルナイフを携えて

彼らにはきっと僕らの武器は見えない。

僕らがそんな完全武装していることすら知らない。

そんな彼らを、僕らは次々に葬った。

目が合ったら、ばん。

通りがかりに、ばん。

車の後部座席に載って後ろを向き、自動小銃を乱射した。

人を殺すのはとても楽しくて、僕らは思わずきゃっきゃと笑った。
憎い大人は次々倒れ、僕らは勝利を味わった。

だいたい大人は勝手すぎるのだ。
彼らは僕らをしかれるほど、自分は正しいことをしていない。

酒と血と香料と肉のにおいがする大人の死体を積み上げながら
僕らは僕らの時代の到来を感じた。

数年後、僕ら戦争の勝者が社会を十分に牛耳っていた頃
通りすがりの少年と、思わず目があったとき、

僕はその子にすでに撃たれたことを知った。

急げど回る

【今日やったこと】
昨日の結果はいまいち

忙しくなりそう
◇◇◇


ある日世界の片隅で

ニコラという男が 倒れた塔の下敷きになり 息絶えた
その名前は 所持品のパスポートから分かったのだが
彼の妻は 彼の名はポールだと思っていた

その日彼の父はいつも通り街の路地裏に出て
近所の悪戯小僧たちが サッカーボールを追いかけているのを
楽しそうに見つめていたのだが
そのとき彼が思い出していたのは ニコラではなく 幼いとき同じように路地裏を駆け回っていた 兄エンリコのことだった

彼の恋人だった女は
住みならしたアパートの窓辺から
アドリアの海の変わらぬ輝きに一瞬目を奪われていた
かつて将来を誓ったパウロと 良く過ごした白砂の小さなビーチに目を移したとき
家の奥で電話が鳴った

彼の母は そのときすでに亡くなっていたが
生前残した遺書には まだ1歳にも満たなかった末っ子のマルコを心配する
文言が長々とつづられていた

兄のエンリコは仕事場で彼の死を知ったとき
一瞬驚いた顔をしたが 葬儀の日付だけ簡単に聞くと
秘書に 奥に通した顧客に紅茶ではなくコーヒーを出すように指示した
彼は弟が結婚していたことをその時初めて知った

末っ子のマルコは横たわった兄の遺骸を目にしたとき
この人のことは何も知らないことに気づいた
いつも兄弟3人でいながら
この兄の 夢も希望も興味も何一つ自分は知らなかったと気づいた