2009-11-13

アイデア

【今日やったこと】

実験の谷間。

久しぶりに、ゆとりのある日。


◇◇◇


ぼんやりしていたら次の文章のアイデアが浮かんだので、覚え書き。


『城』

とある県。海浜にあるテーマパーク、「ズーニーランド」。
主人公はそのテーマパークのすぐ傍の海辺に住んでいる。

ズーニーランドのシンボルである、白い城の見える海辺で、彼は砂浜に打ち上げられた漂着物
を拾い、アートを作ろうとしている。

ズーニーランドには、未だに行ったことがない。
思えば、そう言うものとはずっと無縁だと思っていたし、実際今でも無縁だ。

いつも見える城。そこに行ったことのある、ごく普通の人々との会話。
世間から浮いた生き方を続けてきた、自分。

浜辺のアトリエで、静かな生活を送っていた彼の元を、旧知の友人が尋ねる。
2日間の滞在の中での、彼と彼女とのやりとり。

変わってしまった生活。流れていくような人生。変わらない城、夢のかたち。
彼と彼女の前に、変わらない城はいつまでも、遠く渚の向こうに聳え続ける。


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カフカの『城』という、シュールな小説を読んだ後で、
研究室の後輩が、「ディズニーランド」は夢を金で買う国だ、と言う話しをしていたのを聴いて、何となく浮かんだイメージ。

描き上げられるかわかんないけど。暇な時にまた書こうかな。

しゃべるチンパンジー、ヒト。

【今日やったこと】
プライマー設計

やり直し。計6遺伝子。

まあ、やってみなければ、解らないことだしね。

◇◇◇


たまには研究者(依然としてタマゴ?)らしく、
気になった論文から。


細胞:言語の進化 (nature highlight)
転写因子FOXP2は、ヒトの発語に関係することがこれまでにわかっている唯一の遺伝子だが、対応するチンパンジーの遺伝子とほとんど違いがない。新たな実験で、FOXP2の下流の転写標的の活性化にはヒトとチンパンジーで違いがみられ、この差は両者のFOXP2にあるアミノ酸2個の違いから生じていることが明らかになった。各FOXP2が影響を及ぼす遺伝子ネットワークの相互作用の違いが、チンパンジーとヒトの脳にみられる対照的な遺伝子発現パターンに反映されている。これらのデータは、ヒト系統で起こったFOXP2の進化上の変化がヒトの脳の発生や中枢神経系の病気に直接影響し、また、ヒトの言語回路の発生に極めて重要な役割を果たしている可能性があるという説を裏付けている。


つまり、たった2残基のアミノ酸の置換だけで、ヒトとチンパンジーの間の言語能力の差が出来てしまったかも知れない、と言うことらしい。

ヒトとチンパンジーのゲノムを比べても、遺伝子の99%は共通と言うし、こういう小さくても、ファンクショナルな差が、幾つも積み重なって、目で見て明らかな違いが産まれているのかも知れない。

まあ、ヒトとチンパンジーが明らかに違うなんて思っているのは、人間だけかも知れないけどね。