ELISA。
やっとウェスタンから解放されたようだ。
とは言っても、
また数日で戻るんだけど。
科学館に行ってみた。
科学館なんて、小さい頃、遠足で行って以来なのだが、
研究室の先輩に聞くと、意外に行きやすい場所にありそうだったので、
せっかくだからと行くことにしたのだ。
科学館の展示物、と言うと、簡単な実験設備や、コンピューターを使った、図鑑のような物を想像していた。その想像だって、数十年前の記憶に基づく根拠の薄い物なのだが、今は理科離れの時代でもあるし、きっと以前より、いい展示が増えているだろうと思って期待していた。
だが...。
行ってみてびっくり。
子供ばっかり。
しかも、どう見ても、小学校入学前の。
たくさんの子供と、同じだけの、お父さん、お母さんと、たった一人の、おっさんとも、お兄さんともつかない、中途半端な大人。
すぐさま、退散した。
そうなのだ。自分の記憶が、遙か昔で止まっていたくらいなのだから、
この場所は、子供のための、場所なのだ。
かつての子供は、
いつしか、中途半端に大人になり、
過去の記憶に従って、その道をたどってみれば、
いかに自分が変わってしまったかに気づき、呆然とする。
小さい頃に行った、遊園地も、公園も、改めて行ってみると、その小ささ、物足りなさに驚き、あの頃の楽しさは微塵も感じられないことを知って、もうあの場所は地上のどこにもないという、喪失感を感じずにはいられない。
たぶん、ピーターパンとネバーランドに出かけたかつての少年たちが、再び、その土地に行ったとしても、同じような気持ちになるに違いない。
俺ら、何が楽しくて、ここではしゃいでたんだろう。
でもまあ、そんなときにはたいてい、別なことには興味を持っているのだろうから、
失っている分、得ているのだろうけど。
大人も楽しめる科学館がないかな、と思った。
理科離れを防ぐには、子供より、大人に興味をもってもらった方が、早いと思う。
子供がどんなに興味を持ったって、それを楽しそうに聞いてくれる人が身近にいなかったら、子供はいずれ、興味を失ってしまうだろうし。
何より、そんなところがあったら、自分が行きたい、だけなんだけれど。
『おとなはだれも、はじめはこどもでした。でもそのことをわすれずにいるおとなは、いくらもいません』
-- 『ほしのおうじさま』より
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