2008-04-15

小さい脳みそ

【今日やったこと】
ウナギの解剖
12時間。

背中が、痛い。


◇◇◇


こんな天気の良い日に、薄暗い部屋にこもって、
ウナギの解剖をしている。

ウナギのように、だいぶ原始的な生き物でも、
肝臓は、やっぱり肝臓の色と形をしているし、
心臓は心臓だし、
腸は細長い筒だ。

腎臓は、身体が長いだけあって細長く、
一見違った物のようにも見えるが、
よく見れば、やっぱり腎臓だし、
顕微鏡で見れば、まさしく腎臓だ。

脳は身体の割に、よっぽど小さいけれど、
この大きさで、身体の基本を制御できると考えると、
その能力の高さに、感動せざるを得ない。

人間は、これだけの脳が、どうして必要だったのだろうか。
これは正解だったのだろうか。

そう思わずにもいられないが、
それは、科学だけでは、解決できない、
複合的で、ごちゃごちゃで、いろんな主観の入り乱れた
領域に入ってしまう、永遠の課題だ。

その問題を提起し、
また、その問題に頭を悩ませるのも同じ自分の脳だと思うと、
いよいよ、訳が分からない。

僕らは、いくつもの不明の果てに
なんだか物わかりの良いような顔をして
でもさっぱり何も知らず、
知らないことすら知らないから、
知ってる気になっていることさえ気づかずに、

自分の老後はどうだ、将来はどうだなどと、

誰も確かにあるとは言ってもいない、
明日という幻の夢を見て、
それにいろいろな言質や人質を捧げながら、
泣き笑いしている。

脳が発達したのは、ひとえに
この、明日という夢を見るためだったとしたら、
それはあまりに悲しく、
そして....、
いや、やはり、結局は悲しいだけなのかもしれない。

明日を夢見ない生き物たちは、
将来を悲観して、自殺とするということを知らないのだから。

理想のために、今を捧げるという犠牲を、
しないのだから。

今、その瞬間の幸せを、確実に拾い集めることに終始し、
そうして、いずれ行き当たって死んでいく、そんな生活に
憧れる人間は、いたとしても。

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