2008-03-26

市場原理の僕

先日作ったもの。
なんだかぼんやり疲れていて、
そのまま気持ちを言葉にしたら、
こんなになっちゃった。


---

物価というものが、おしなべて需要と供給によって定まるとするならば

僕の値段は、いかほどだろう

八百屋の店先に並んだ僕を

ある日一人の女性が見つけた

「いくら?」

「250円です」

「ふうん」
「高いわね。目が、死んでる」

女性が求めていたのは、
一本の若いアスパラガス

まだあおい土の香りを、全身にまとわせたまま。

死んだ目をした一個の僕は、そのまま八百屋の店先に、根が生えたように寝そべって
いつまでも並んでいたが、あるときふと、店主が尋ねた。

「おい、これ、何日目だ」

「3日目です」

「全然動いてねえな。捨てちまうか。」

こうして僕は、店の裏方に、生ゴミのバケツに詰められてうち捨てられた。

そんな僕を、路頭の犬でさえ嫌い
野良猫ですら、避けて通った。

カラスなどはグルメなものだから、僕にこびりついた、古いマヨネーズばかりを食べてしまって、僕自身は食べようとはしなかった。

僕はこうして、明日の清掃車を待つ。

最後の日も、特にいつもと変わりはなく
星は夜に瞬き、太陽は西に沈んだ。

まるで、明日が続くと、言わんばかりに。

0 件のコメント:

コメントを投稿