2008-04-03

不機嫌な朝

なんだか知らないけれど、

とても不機嫌な目覚め。

空は曇り。

風はない。

カラスが鳴いている。
カモメも叫んでいる。

頭はぼんやりしている。
いつものようにコーヒーの香りだけで、朝を感じるほど
生やさしい物ではない。

“朝”はどこにあるのだろう。
昔、どこかで見た、あの、すがすがしい
一日の始まりを実感する、朝という時間は
自分の前から失われて久しい。

あるのは、
おはようございますと相手に言って
変な顔で見られないうちが朝という
漠然とした境界だけ。

トーストはない。
目玉焼きもない。

電子レンジのぶつくさ言う音と
凍ったご飯のざわめきと
フリーズドライの味噌汁の香りが
僕に、失われた朝を
廃墟に放り出されたような孤独と不安の中に
しずしずと再現するのだ。

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